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【院長ブログ】手足のしびれ

ジンジン、ピリピリ、ゾワゾワなどというような手足のしびれは比較的よくある感覚です。何もしていないときにおこるしびれは重大な病気のサインであることも。そこで今回は“手足のしびれ”についてお伝えします。

しびれのメカニズム

しびれはどのようなときに起こるのでしょうか?

皮膚にある知覚神経で感じた刺激は、体のすみずみの神経を結ぶ連絡網である末梢神経を経て脊髄に入り、脊髄と末梢神経をつないでいる神経根から中枢神経に刺激が伝わり大脳に感覚として受け止められます。この流れのどこかが阻害されると、しびれが起こります。

手足にしびれを感じた時のチェック項目

しびれる部位、時間、特徴などにより原因となる疾患を特定するために役立ちます。これらをしっかりと医師に伝えるようにしましょう。

□どのような部位に、しびれがあるか?

□どのようなとき、しびれがあるか?(起床時、空腹時、運動時、食後、休息時など)

□どのような、しびれ方であるか?(電流が流れるような感じ、感覚が鈍ったような感じ、など)

□しびれる部位に特徴はないか?(左右対称である、末端だけにおこる、など)

しびれを引き起こす原因と症状

しびれにも種類がさまざまです。ここでは3つの原因をお伝えします。

末梢神経の障害が関連するもの

しびれのある部位:体の片側の一部、または、左右対称の手足の末端

しびれの特徴:ものが張り付いているようなしびれ

原因:糖尿病、リウマチ、ビタミン欠乏症(脚気など)、がんなどによる多発性神経炎

一瞬、電気が流れるような激し痛みを伴うしびれ

しびれのある部位:体を動かしたときに両手両足の全体、あるいは、両側の手足の一部。初期は片側に見られますが、のちに左右対称に出現。

しびれの特徴:一瞬、電気が流れるような激し痛みを伴うしびれ

原因:脊髄腫瘍、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、血管障害、ビタミンの欠乏(特にB12)

しびれの症状がでる中でも最も危険!「脳出血、脳梗塞、脳腫瘍」

しびれのある部位:主に、片手、片足などといった体の片側

しびれの特徴:起床時、運動中など、数分というような短時間、感覚が鈍くなるようなしびれ

原因:脳の血管がつまったり、けいれんを起こしたりする「一過性虚血発作」が原因。脳血栓症、脳塞栓症、脳腫瘍の前兆。

しびれは平行治療!

しびれの治療は、しびれを緩和させる治療と、しびれの原因となっている病気の治療を平行して行います。

全身の病気が複雑に関係しておこるしびれは原因が特定されにくいので、治療が長期にわたることもあります。大きな病気がしびれを引き起こしていることもあるので、症状を感じたらすみやかに神経内科など専門医の診察を受けましょう。