運動不足は、生活習慣病の原因とされています。では、なぜ運動が必要なのでしょうか。今回は、運動について、必要性や効用、おすすめの運動法などをお伝えします。
運動はどうして必要なの?
運動は、単に筋肉を動かしてエネルギーを消費し、筋肉を鍛えて体力向上させるだけでなく、ストレスを発散できるようになり、様々なよい影響が出てきます。また、心筋梗塞や狭心症に代表される虚血性心疾患や脳梗塞などは、動脈硬化が原因になる病気です。
動脈硬化の原因となる脂質異常症、高血圧、糖尿病などは運動不足と強く関連しています。運動することは、動脈硬化を予防することになるのです。
運動の効用はメリットがいっぱい!
メリットが多い「運動」。その効用を次にお伝えします。ただし、運動は、長期的には生活習慣病を予防する大きな効果がある反面、一歩まちがえれば重大な事態にいたる危険性をはらむことも。必ず主治医に相談し、運動を制限するように言われた場合には指示を守りましょう。
運動の効用(メリット)
・全身の血液循環を改善し心疾患の危険性の減少。
・高血圧の予防・改善
・睡眠障害を改善
・家族や友人と活動を共有
・体重のコントロールに有効
・骨量の減少(骨粗鬆症)を防止
・基礎代謝を向上させる⇒肥満予防
・筋力を増し他の身体活動に対する予備力を得る
・心理的緊張の解放
・自己イメージを改善
・高齢者では老化に関連した疾病を予防または遅延させQOL(生活の質)の向上
知っておきたい運動開始前の4つのポイント!
どのような運動をどのように行ったらよいのでしょうか?次の4つのポイントをお伝えします。
・運動は有酸素運動を基本としましょう。
肥満の解消にとても有効で、また、心臓や血管に対する負担が比較的軽い運動です。
・いくらでも運動を続けられそうな余裕のあるレベルから、じんわり汗ばむくらいのレベルの強さで。
運動の強度が強すぎると、危険性も高くなります。
・運動の所要時間は1回につき20分~60分ぐらい
10分程度の短い時間でもつねに動くよう心がけ、1日に有酸素運動を行った合計時間が、30分以上になるようにしましょう。
・軽い強度ならば毎日でもよいのですが、少し強い運動は、休憩をはさんで週2~3回
5つのおすすめする運動!
健康の維持・増進のために、行っていただきたい運動の種類とやり方の例を下記に示しました。
①歩行
1日1万歩を目標。最初はゆっくり、徐々に速く、胸を張ってさっそうと歩く。
②ストレッチ、柔軟体操
少し強い運動の前には使う筋肉・関節を柔軟にして、運動後も整理運動として忘れずに。
③ジョギング
他人と会話できるスピードで、決してスピードを競わない。
④バランストレーニング
下半身だけでなく上半身もバランスよく鍛える。筋力トレーニングをする場合は呼吸を止めない。
⑤ゲーム
自分の体力に応じた仲間とゲームを楽しみ、決して無理をしない。