糖尿病には、大きく分けて1型と2型、2つのタイプがあり、体内のインスリンの作り方や使い方に問題が起き、摂取した食物エネルギーを正常に代謝できなくなります。今回は“糖尿病について”そのタイプごとに原因や前兆などをお伝えします。糖尿病について知識を増やすことは大切なこと。知れば知るほど、糖尿病と上手に付き合っていけようになります。いずれのタイプの糖尿病治療に最も大きな役割を果たすのはあなた自身です!
1型糖尿病
すい臓がインスリンをほとんど、またはまったく作ることができません。よって、インスリンを注射しなければなりません。このため、以前は「インスリン依存型糖尿病」とも呼ばれていました。
糖尿病の患者さんのうち、1型糖尿病は10人に1人もいません。若い方の糖尿病では1型糖尿病が多いですが、年齢に関係なく発症が見られます。
主な症状
(症状は通常突然に出現)
・普段よりのどが渇く
・頻尿
・急激な体重減少
・疲れがひどい
原因
1型糖尿病の原因は正確にはわかっていませんが、関係する因子としてあげられるのは次の2つです。
・1型糖尿病にかかりやすい体質を持っている。
・何らかの原因により、インスリンを作っている、すい臓の一部が破壊される。
2型糖尿病
2型糖尿病は最も一般的な糖尿病で、10人に9人以上はこのタイプです。若い人でも発症する場合もありますが、40歳を過ぎてから発症する場合がほとんどです。
糖尿病になる要因はさまざまで、食生活などの環境因子と体質(遺伝)の組み合わせで起こると考えられています。
なお、2型糖尿病の治療の基本は適切な食事指導と運動で、これらを続けながら薬による治療を行います。2型糖尿病の治療に使われる薬にさまざまな種類があり、糖尿病の状態に合わせて使います。
主な症状
2型糖尿病は、初期の段階では自覚症状がまったくないことが多く、症状があらわれるとしても、非常にゆっくり、少しずつあらわれます。
・疲労感
・皮膚が乾燥して痒い
・手足の感覚が低下する、または、チクチク指すような痛みがある
・感染症によくかかる
・頻尿
・目がかすむ
・性機能の問題(ED)
・切り傷やその他の皮膚の傷が治りにくい
・空腹感やのどの渇きがひどくなる
原因
・40歳以上の人
・太りすぎの人
・家族に糖尿病の患者がいる(発病は遺伝性による場合があるため、あてはまる場合には、糖尿病の検査をおすすめします)
・著しい運動不足