塩分の摂り過ぎは血圧を上げ、脳卒中や心臓病の危険性を高めます。血圧管理と循環器–病予防のためには、食塩制限を含めた良い生活習慣を続けることが大切です。そこで今回は、“塩分制限”についてその必要性をお伝えします。
まずはあなたの食生活の食塩摂取量をチェック!
まずはあなたの食生活の食塩摂取量をチェック!次の10項目のうち、当てはまるものにチェックマークをつけてみましょう。
かるしおチェックシート(国立循環器病研究センター作成の「かるしおプロジェクト」より抜粋)
□味噌汁やスープを1日2回は飲む。またはご飯に味噌汁は欠かせない
□ちくわやかまぼこなどの練り製品、ハム、ウインナーなどの加工品が好き
□ご飯の友(梅干しや佃煮、漬物など)は好きで、いつも常備している
□外食することが多い、または外食好き
□ご飯よりおかずの方が、食べる量が多い
□市販のお惣菜やインスタント食品をよく利用する
□うどん、蕎麦、ラーメンなどの麺類のスープは半分以上を飲む
□寿司やどんぶりものが好き
□魚の干物や、明太子などの塩蔵品をよく利用する
□お煎餅やスナック菓子をよく食べる
ひとつでもチェックマークがついたら、要注意!この10項目に共通するのは、即、食塩のとり過ぎにつながる食習慣。かるしお生活の第一歩は、自分の食習慣を見直すことから始まります。
なぜ「塩分制限」が必要なのか?
塩が増えれば、危険な高血圧に食塩は血圧と密接な関係があり、次のような流れになります。
食塩を摂りすぎると、血液中のナトリウムの濃度が高くなる
↓
中枢神経に働いてのどが渇き、人は水分を摂る
↓
血管に流れる血液量が増え、血圧が高くなる
↓
体内のナトリウムと水分の量を調整するために血液量が増え、高血圧になる
高血圧を予防するためには、高血圧の原因となる食塩の摂りすぎを控えることが重要です。また、同じ血圧でも塩を多く摂っている人の方が脳卒中になりやすいというデータもあり、食塩摂取量を減らすことは、血圧を下げるだけではないプラスアルファの効果が期待できます。
世界は1日6グラム未満が当たり前!
世界の中の食塩摂取量の非常に少ない地域では、高血圧の人は少なく、年を取っても血圧が高くなることは、ほとんどありません。
厚生労働省が推奨日本人(成人)の食塩摂取量の目標値は、男性は7.5g/日未満、女性は6.5g/日未満。
日本高血圧学会による高血圧患者の減塩目標は、男女とも6g/日未満です。
食塩摂取量を減らすためには、まず、自分がどれだけ食塩を摂取しているかを知ることが必要です。食品表示している場合の多くはナトリウム(Na)と表示されています。食塩の量はナトリウムの量に2.54をかけたものです。